この子に注目!ニホントカゲ・ニホンカナヘビ

2025.07.11

この子に注目!ニホントカゲ・ニホンカナヘビ

ニホントカゲって
どんな生き物?

ニホントカゲは【有鱗ゆうりん目 トカゲ科】に分類されるトカゲです。
戸の影にいることから「戸影(トカゲ)」と呼ばれるようになったのが名前の始まりだと言われています。

トカゲは鱗板りんばんと呼ばれる板状の鱗に覆われているため、カラダに光沢があるのが特徴です。
また、幼体の尾は鮮やかな青色をしていますが、成長と共に褐色に変わるのもトカゲの特徴です。

ニホンカナヘビって
どんな生き物?

ニホンカナヘビは【有鱗ゆうりん目 カナヘビ科】に分類されるトカゲの仲間です。
蛇に似ているのに可愛くて愛らしいフォルムから「愛蛇(カナヘビ)」と呼ばれるようになったのが名前の始まりだと言われています。

カナヘビはカラダの約半分がしっぽで占められており、ウロコのひとつひとつに「キール」と呼ばれる筋があるため、カサカサとした質感なのが特徴です。

ニホントカゲとニホンカナヘビの
特徴を比べてみよう!

庭先や公園で見かけることがあるほど馴染みのあるニホントカゲとニホンカナヘビは、ペットとしても人気があり、爬虫類飼育の入門としてもおすすめです。
どちらも見た目は似ていますが、外見や生活習慣などの特徴には違いがあります。

ニホントカゲ

分類
有鱗ゆうりん目 トカゲ科
体長
約15~23 cm
寿命
約5~6年
生息地域
森林・湿地・石垣などの湿った場所
土の中に潜っていることが多い
特徴
太く厚みがあるずんぐりむっくり体型
尾は胴体と同じくらいの長さ
光沢のあるつやつやしたウロコ
カラー
幼体は胴体に黄色の線が5本・尾は鮮やかな青色で、成体になるにつれ目立たなくなり、全体的に茶色く変化する
生態
警戒心が強い
動きが鈍く、ゆったり行動する
縄張りを作り、子育てをする
特技
穴掘り

ニホンカナヘビ

分類
有鱗ゆうりん目 カナヘビ科
体長
約20~25 cm
寿命
約5~7年
生息地域
日当たりのよい草地・庭先・低い木の茂みなどの人間の生活圏内
特徴
スラっとした体型
尾は胴体の2倍ほどの長さ
光沢のないカサカサしたウロコ
カラー
幼体も成体も全体的に背面が茶色く、腹皮が黄白色をしており、眼下から体側にかけて白い線がある
生態
警戒心が低い
動きが早く、活発に動き回る
縄張りを作らず、子育てもしない
特技
運動が得意で木や草を素早く登れる

ココ・・がかわいい
自分で採集して飼育ができる

飼育をする場合、野生の個体を捕獲するのが一般的です。
どちらも庭先・公園・雑木林などに生息しており、温かい石の上などで日光浴をしていることもあるため、周囲をよく観察をしてみましょう!
(11月~3月にかけては石の下や土の中で冬眠しています。)

トカゲやカナヘビを見つけたら、頭から胴体にかけて優しく手で包むか、虫取りアミを使い、刺激やストレスを与えないように捕まえましょう!
また、ペットボトルを加工した罠や、釣り竿で吊り上げる方法などで捕まえることもできます。

ペットボトルの上から1/3あたりをカットして、飲み口側を差し込み、中にコオロギなどの小型の虫を入れるだけで簡単に罠を作ることができます!

※注意※

トカゲやカナヘビは自切じせつ」という、危険・刺激・ストレスなどを感じると本人の意志とは関係なく尾を切り、おとりにして逃げる習性があります。
切れた尾は再生しますが、完全に元通りにはなりません。
採集する時は、自切をしないように優しく触りましょう。

食事
|| 主食(昆虫・人工餌)
野生下では主にクモ・コオロギ・バッタなどの小さな昆虫を食べているため、お迎えした直後は食事環境が変わらないように、生きたコオロギなどを与え、徐々に栄養バランスの良い人工餌を与えていきましょう。
ごはんのサイズは生体の鼻先から口角の長さが目安です。

食事は幼体は毎日、成体は2~3日に1回を目安に与え、排泄や太りすぎていないかなどの健康状態を確認しながら、与える量を調整しましょう。

ピンセットでの与え方

動いているものに対して興味を示す習性を利用し、ピンセットで昆虫や人工餌を挟み、顔の前で動かして与えてみましょう。

ピンセットを怖がる場合

生きた昆虫の場合はケージ内に放ったり、人工餌の場合はお皿に置いたりして、食事をするようになってからピンセットに切り替えていきましょう。

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|| サプリメント
継続的にコオロギを主食として与える場合は、カルシウムやビタミンなどのサプリメント(粉状)をふりかけ、栄養不足にならないようにしましょう。

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お手入れ
トカゲやカナヘビは全身がきれいに剥がれ落ちる「全身脱皮」をします。
明確な前兆はなく、自然に始まり自然に終わりますが、脱皮したウロコが残っている=脱皮不全の場合は、無理のない範囲で飼い主さんが手伝ってあげましょう。

トカゲやカナヘビの脱皮

脱皮で最も重要になるのが湿度です。
普段からケージ内は快適な湿度を維持しておきましょう。
ケージ内に霧吹きをする
ウエットシェルターに水を溜める

また、どちらも昼行性ため、日光浴または室内で飼育する場合は紫外線ライトの照射を毎日してあげると脱皮不全の予防や健康維持に繋がります。
紫外線を十分に当てる

➡脱皮が上手くいかなかった場合…
範囲が広かったり、反対に指先など細かなところだったりする場合は、ぬるま湯に入れてあげながらやさしく剥いてあげましょう。
また、爬虫類の脱皮不全を防止するスプレーなども市販されているので、うまく活用するとよいでしょう。

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モイストシェルター

住環境
どちらもトカゲの仲間のため、温湿度の管理や脱走対策をするなどの基本的な環境づくりは似ていますが、それぞれの性質にあったアレンジをプラスしてレイアウトをしてあげると、よりイキイキとします!

必要な用品

ケージ(プラスチック、ガラス、アクリル)、隠れ家、床材、ヒーター、紫外線ライト、温湿度計、食器(水皿)、ピンセット
※脱走防止のため、ケージは必ずフタ付きを使用しましょう。

広さ

●ケージサイズ:W30 cm以上
横幅30cm以上のケージを用意することで、中でのびのびと動く姿を観察することができます。

トカゲ
立体行動をしないので、高さがない低めの水槽や衣装ケースがおすすめ
カナヘビ
高いところに登るのが好きなので、高さがあるケージがおすすめ

温度・湿度

●快適な環境:温度 25~32℃ / 湿度 60~70%
トカゲやカナヘビは変温動物=外気温によって体温が変化するため、体温調節が苦手です。
寒くなると活動が困難になるため、ケージの下にパネルヒーターを敷いたり、必要に応じてエアコンや他のヒーターを使用して快適な温度を保ってあげましょう!
また、湿度が足りない場合はケージ壁面に霧吹きをすると加湿してあげましょう。
※壁面についた水滴から水分補給を行うこともできます。

おすすめ・・・・
ケージレイアウト

★石・木・オブジェなど 高さを作って活発に!

カナヘビは木登りが得意なため、石や木を組んだり、オブジェを置くなどの高さのある場所を作って活発に動けるようにしてあげましょう。

★隠れ家・ヒーター 体温調節ができる環境を整えよう!

体温調節がしやすいように隠れ家などを設置し、ケージの中で体温変化をつけられるようにしてあげましょう。
ヒーターも併用する場合は、隠れ家の下ではない位置に設置するなど工夫をしてあげましょう。

★床材 リラックスできる深さに!

トカゲは土に潜る習性があるため、黒土と腐葉土などの床材は深め(5cm程度)に敷くのがポイントです。

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ニホントカゲ・ニホンカナヘビと
仲良くなるためのポイント

野生の生き物は警戒心が強く、最初からスキンシップを取ることは難しいです。
段階を踏みながらコミュニケーションを取り、警戒心を解きながら人に慣らしていきましょう!

★お迎え後の触れあい方

①飼育環境に慣らす

お迎え直後は警戒心が強いため、まずは飼育環境に慣れてもらうことが大切です。
1~2週間程は掃除や食事など最低限のお世話だけにして、今の環境に慣れるための期間を設けてあげましょう。

②食事を通して慣らす

環境に慣れてくると食事に対しても積極性が増します。
ピンセットでの給餌に慣れてくると、徐々に使っているピンセットや食器を覚え、見ただけでごはんをねだるようになっていきます。

③ごほうびを与えて馴らす

ごはんをねだるようになったら、手に乗せて与えてみましょう。
最初は指先にごはんを置き、床材に足が着く状態で与えます。
慣れてきたら手のひらにごはんを置き、乗っかりながら食べるように誘導するのが良いでしょう。